自作廃油ストーブ 完成しました

やすきち

2011年04月23日 17:55



青い炎で燃える廃油ストーブが完成しました。

この写真で解かるでしょうか?
7ミリもある鉄管が真っ赤になってます。

凄まじいい輻射熱です。表面温度は軽く500℃は超えてます。
薪ストーブの数倍は熱量があると思います。

ストーブと名が付くものでこれ以上 
パワーがあるストーブを私は知りません。

炎が美しいと思ったのは 久しぶりです。
ずっと眺めてても飽きません。 熱いけど。(笑)



これが私が作った廃油ストーブです。
大きさは小学校などで使う石油ストーブより一回り大きい感じです。

総重量は100キロオーバー。
これはキャンプ用ではなく 会社で使う為に作りました。


きっと 廃油ストーブって何?って方も多いと思うので
ちょっと 仕組みを説明してみます。

マニアの方だけ どうぞ。(笑)
廃油ストーブは使い古したエンジンオイルやギアオイル・
天ぷら油などオイルと名が付くものならなんでも使えるストーブです。

灯油だとドラム缶1本分(180リットル)買うと1万数千円必要だけど 廃油なら 
0円もしくは2~4千円程度で入手可能かと思います。(地域差あり)

灯油や軽油より廃油の方が燃やした時 熱量が相当高いです。
灯油ストーブより安価な燃料で 数倍暖かいのです。


原理はとっても簡単で赤矢印でポンプから廃油をポタポタ投入して
青矢印のようにシロッコファンでエアを内部に供給しているだけです。

石油ストーブのように燃える芯も無いし、武井ちゃんみたいに燃料を加圧する必要もありません。
釜の中は燃料供給パイプと青矢印の送風管とエアの出口があるだけ。

釜の底に溜まった廃油が沸騰してガス化してエアで2次燃焼します。
・・・と書くと 簡単ですがここまで辿り着くには試行錯誤の連続でした。

ポイントは送風管なんだけど3本作ってやっとバランスが取れました。
穴を空けては燃焼テストの繰り返しでした。テスト回数は20回以上やったかも。。

一度 加熱すると1時間以上冷ますのに待たないといけないので
そりゃーとっても 時間が掛かりました。

でも耐久性・操作性の良いストーブができたと思ってます。


まあそれも中古で買った このダイヤフラム式薬注ポンプのお陰です。
新品で買うと15万円以上の代物。

少量の液体を正確な量で注入出来ます。
非常に安定感があり 10年・・・いや20年でもたぶん使えるんじゃないかな。


このダイヤルで出力を0~100%に調整可能。
1分間に7~75mlの範囲で 正確な燃料の供給が出来ます。


出力15%でも煙が出ませんでした。
ただこの状態では煙は出てないけどたぶん 完全燃焼してません。
これだと 8時間で5.4リットルとかなりの少エネかも。

完全燃焼させる為には出力25~30%必要でした。
30%だと8時間で概算 約11リットル。 

1枚目の写真の様にブルーの炎で燃やすには いったん出力70%ぐらにあげて
オイルを釜底に貯めて 出力を40%ぐらいに落とせばOKでした。


一般的な廃油ストーブはポンプを使わないので 火力調節が難しいのですが
この薬注ポンプがあればある程度は調整可能です。

なので火を消す前に釜の中にオイルが無い状態に調整すれば
消火時に出る 煙も最小限に出来ます。




この点検口から煤等の掻き出しや着火をします。


蓋の取手はステンレス。 
なので釜が熱くてもこの取手は大丈夫。


ここから煙突に接続します。
このエルボは薪ストと同じ径の物使ってます。


遮熱板もステンレス。
釜が真っ赤になるのでこの遮熱板はとても有効でした。


撮影の為 ポンプをこの場所に置いてますが
実際はストーブから少し離れた燃料タンクの横にセットして使います。



灯油などの燃料の高騰が今後も続くと予想されるので
無料もしくは安価に燃料が入手出来る廃油ストーブは 脚光を浴びると思ってます。 

まだ数回しか廃油ストーブの記事アップしてないのに
Googleで  自作廃油ストーブ   と検索すると 結構上位で検索されるようになりました。

廃油ストーブに注目してる人も多いんだと実感してます。
もう暖かいので次のシーズンまで出番は無いけど
今年の冬から活躍してもらいます。









廃油ストーブ SG-50CX(90L別置タンク付)
価格:172,000円(税込、送料込)






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