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2011年04月23日

自作廃油ストーブ 完成しました

自作廃油ストーブ 完成しました

青い炎で燃える廃油ストーブが完成しました。キラキラ

この写真で解かるでしょうか?
7ミリもある鉄管が真っ赤になってます。

凄まじいい輻射熱です。表面温度は軽く500℃は超えてます。
薪ストーブの数倍は熱量があると思います。

ストーブと名が付くものでこれ以上 
パワーがあるストーブを私は知りません。

炎が美しいと思ったのは 久しぶりです。
ずっと眺めてても飽きません。 熱いけど。(笑)



これが私が作った廃油ストーブです。
大きさは小学校などで使う石油ストーブより一回り大きい感じです。

総重量は100キロオーバー。汗
これはキャンプ用ではなく 会社で使う為に作りました。
自作廃油ストーブ 完成しました

きっと 廃油ストーブって何?って方も多いと思うので
ちょっと 仕組みを説明してみます。

マニアの方だけ どうぞ。(笑)

廃油ストーブは使い古したエンジンオイルやギアオイル・
天ぷら油などオイルと名が付くものならなんでも使えるストーブです。

灯油だとドラム缶1本分(180リットル)買うと1万数千円必要だけど 廃油なら 
0円ビックリもしくは2~4千円程度で入手可能かと思います。(地域差あり)

灯油や軽油より廃油の方が燃やした時 熱量が相当高いです。
灯油ストーブより安価な燃料で 数倍暖かいのです。


原理はとっても簡単で赤矢印でポンプから廃油をポタポタ投入して
青矢印のようにシロッコファンでエアを内部に供給しているだけです。

石油ストーブのように燃える芯も無いし、武井ちゃんみたいに燃料を加圧する必要もありません。
釜の中は燃料供給パイプと青矢印の送風管とエアの出口があるだけ。

釜の底に溜まった廃油が沸騰してガス化してエアで2次燃焼します。
・・・と書くと 簡単ですがここまで辿り着くには試行錯誤の連続でした。汗

ポイントは送風管なんだけど3本作ってやっとバランスが取れました。
穴を空けては燃焼テストの繰り返しでした。テスト回数は20回以上やったかも。。タラ~

一度 加熱すると1時間以上冷ますのに待たないといけないので
そりゃーとっても 時間が掛かりました。男の子エーン

でも耐久性・操作性の良いストーブができたと思ってます。
自作廃油ストーブ 完成しました

まあそれも中古で買った このダイヤフラム式薬注ポンプのお陰です。
新品で買うと15万円以上の代物。

少量の液体を正確な量で注入出来ます。
非常に安定感があり 10年・・・いや20年でもたぶん使えるんじゃないかな。
自作廃油ストーブ 完成しました

このダイヤルで出力を0~100%に調整可能。
1分間に7~75mlの範囲で 正確な燃料の供給が出来ます。


出力15%でも煙が出ませんでした。
ただこの状態では煙は出てないけどたぶん 完全燃焼してません。
これだと 8時間で5.4リットルとかなりの少エネかも。

完全燃焼させる為には出力25~30%必要でした。
30%だと8時間で概算 約11リットル。 

1枚目の写真の様にブルーの炎で燃やすには いったん出力70%ぐらにあげて
オイルを釜底に貯めて 出力を40%ぐらいに落とせばOKでした。


一般的な廃油ストーブはポンプを使わないので 火力調節が難しいのですが
この薬注ポンプがあればある程度は調整可能です。

なので火を消す前に釜の中にオイルが無い状態に調整すれば
消火時に出る 煙も最小限に出来ます。

自作廃油ストーブ 完成しました


この点検口から煤等の掻き出しや着火をします。
自作廃油ストーブ 完成しました

蓋の取手はステンレス。 
なので釜が熱くてもこの取手は大丈夫。
自作廃油ストーブ 完成しました

ここから煙突に接続します。
このエルボは薪ストと同じ径の物使ってます。
自作廃油ストーブ 完成しました

遮熱板もステンレス。
釜が真っ赤になるのでこの遮熱板はとても有効でした。キラキラ
自作廃油ストーブ 完成しました

撮影の為 ポンプをこの場所に置いてますが
実際はストーブから少し離れた燃料タンクの横にセットして使います。
自作廃油ストーブ 完成しました


灯油などの燃料の高騰が今後も続くと予想されるので
無料もしくは安価に燃料が入手出来る廃油ストーブは 脚光を浴びると思ってます。 

まだ数回しか廃油ストーブの記事アップしてないのに
Googleで  自作廃油ストーブ   と検索すると 結構上位で検索されるようになりました。

廃油ストーブに注目してる人も多いんだと実感してます。
もう暖かいので次のシーズンまで出番は無いけど
今年の冬から活躍してもらいます。男の子ニコニコ









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この記事へのコメント
おおー ついに完成ですね(^^)
かっこいいなぁ
まさに機能美ですよねぇ うん
あっというまにお湯が沸きそうだよ(笑)

暖かくなってきたけど 夏場は何かに使えるのかな??
Posted by PINGU at 2011年04月23日 18:57
すご~い

自分で作ると愛着が沸きそうですね


廃油って安いんですねぇ

安くて暖かいって理想ですね

早く冬になれ~ってとこでしょうかww
Posted by しなまましなまま at 2011年04月23日 20:17
廃油をきれいに使える廃油ストーブに目を付けて作ってしまったやすきちさんは凄いね。
これで家で車のオイル交換して、廃油をやすきちさんに提供すればいいんだ・・・
(¨)(..)(¨)(..)ウンウン

冬場の会社が楽しみになりましたね。^^
Posted by ぷー at 2011年04月23日 21:49
専門的な事はわかりませんが、今まで見せて頂いたやすきちさんの作品からこれも相当のストーブと想像がつきます。
先日の夜な夜なWAYも廃油キャンドルを持ち寄ってくれた方もいらっしゃいましたが、エネルギーの再利用は今まさに必要とされている事ですね。

こう言うものを作り出せる事は本当に凄いと思います。
Posted by .popy.popy at 2011年04月23日 22:27
>PINGUさん

強力なバーナーで釜の側面を真っ赤に焼くので
側面は鬼のように熱いけど 意外と蓋の部分は熱くないんですよ。
たぶん お湯を沸かすのにはむいてないと思います。(笑)

夏場ははっきり言って邪魔になります。
う~ん 傘立てぐらしか思いつかない。(笑)
Posted by やすきち at 2011年04月23日 23:29
>しなままさん

市販の物買えば こんな苦労はしなかったんだけど
最後は意地です。
何度も送風管の試作を繰り返してた時
NHKプロジェクトXのテーマが頭の中に流れてました。(笑)
Posted by やすきち at 2011年04月23日 23:32
>ぷーさん

廃油って処理業者にお金を払って処分してもらってる
会社が多いんです。
廃油ストーブ 導入すれば一石二鳥かもね。

オイル交換の廃油処理に困ったら
お引き受けしますよ。
Posted by やすきち at 2011年04月23日 23:40
>popyさん

自分で言うのも何ですが メーカーの廃油ストーブに
負けてないと思ってます。(笑)
寒い地域では 燃料代が一冬 相当掛かってるらしいので
廃油をもっと利用して欲しいですね。
Posted by やすきち at 2011年04月23日 23:46
てんぷら油の回収を顧客サービスとして5年以上やっています。ずっとBDFの原料に供給してきましたが、どうも・・もう少し合理的ないいリサイクルの方法はないかな?そうだ。廃油ストーブだ!ということで拝見しました。すごいですね。本業は何屋さんですか。鉄骨屋さんでしょうか?いずれにしろすごいです。感動です。
Posted by かもじろう at 2011年10月16日 13:38
>かもじろうさん

はじめまして!
数年前 廃油が底をついた時、スーパー等の
お惣菜を作る時に出る 廃油分けてもらえないかな~と
思っていた時期がありました。
てんぷら油はとてもいい燃料になりますよ。

廃油ストーブはまだ一般的に普及していませんが
工場などでもっと使えば 廃油を捨てたい人と欲しい人の
ニーズが合うんじゃないかなって考えてます。

本業は鉄骨屋じゃないけど 鉄やステンレスを扱う仕事をしてます。

もう少しでやっとこの廃油ストーブを使う寒い時期になります。
この冬は暖かく過ごせそうです。
Posted by やすきちやすきち at 2011年10月16日 18:02
こんにちは
突然ですみませんが、僕の学校の報告会で廃油ストーブについて報告することになりました。
そこでなんですが、廃油ストーブの構造とかを説明するためにやすきちさんのブログに載っている写真などを引用させて頂いてもよろしいでしょうか?
Posted by enagy at 2013年11月11日 10:06
> enagyさん

私の廃油ストーブが参考になるかどうか分かりませんが
写真の引用はOKですよ。
廃油ストーブは扱いはちょっと手間だけど
コスト面や暖かさではとても魅力のあるストーブだと思ってます。
Posted by やすきち at 2013年11月11日 20:31
明けましておめでとうございます。初めて投稿させていただきます。貴殿製作の廃油ストーブ拝見させていただき商品並みの出来栄えに感動しています。当方も大型のものを製作し、利用致しておりますがたまにバックドラフトを発生させ頭を痛めております。自己管理の場合は良いのですが常時付いていることが出来ません。不用意に蓋を開けられたり、エアを急に強めたりされると怖いものです。使用上、バックドラフトの経験はございませんか?何らかの対策はされたことがありますか?
Posted by 用務員 at 2014年01月04日 21:53
>用務員さん

初めまして。
お褒めの言葉ありがとうございます。

バックドラフトは通常の使い方では起こった事がありません。
何らかの原因で火が消えた時にすごい煙が出て
そこに火を点けようとした時に小爆発のような感じになった事はあります。

バックドラフトするのは釜の中で廃油が完全燃焼してないからだと思います。
完全燃焼していれば蓋を開けてもバックドラフトしません。
完全燃焼していれば一番上の蓋を開けて覗きこんでも
煙が全く出てないので目が痛くなったりしません。
目が痛くなるようだと不完全燃焼です。

釜の中の火が濁った色をしてる時は完全燃焼してないんだと思います。
完全燃焼していれば火に透明感があり匂いもしません。
煙突からも全く煙は出ません。

なのでまずは釜の温度を上げてみてはどうでしょうか?
廃油ストーブは廃油に火を点けて燃やすのではなく
廃油を釜の高熱でガス化したものに高温のエアを供給して燃やすイメージです。

私は釜の底はたしか9ミリの鉄板を使ってると思います。
ここが薄いと安定した高温を保てないので
もし薄い場合は釜下の裏側に耐熱レンガを積んで置くとかもいいかも知れません。

釜の底が赤くなってれば温度的には問題ないので

あと考えられるのは廃油の供給量とエアのバランスです。
もしかしたら廃油の量が多すぎるのかも知れません。
バランスを超えた廃油を供給すると燃焼が間に合わず
釜の中が煙で充満してる可能性はあります。

エアを絞ったり多めに出したり、廃油を調節したりして
綺麗に燃えるポイントを探ってみて下さいね。
Posted by やすきちやすきち at 2014年01月05日 19:07
返事が遅くなりました。適切なアドバイスに感謝致します。多分送風機と燃料供給量にムラがあるためと思います。今ファンは仮付けでファンを探しているところです。うるさく風量も多い安物ですので見つかり次第交換予定です。とりあえず電圧調整で回転数を落として使用しています。ちなみに釜底には石綿とノンアスベストシートを使っています。来週アドバイス通り調整してみます。
Posted by 用務員 at 2014年01月11日 01:27
 
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